近年、栃木県内で平屋住宅を選ぶ方が増えています。背景には、ライフスタイルの変化や「長く無理なく暮らせる家」を重視する価値観の広がりがあります。むぎくらでも、年齢層を問わず平屋の相談が増えており、以前よりも選択肢として自然に受け入れられるようになってきました。

平屋が選ばれる大きな理由のひとつが、暮らしの動線がシンプルになることです。階段の上り下りがないため、日々の移動や家事がスムーズになり、生活の中で感じる小さなストレスが減っていきます。むぎくらの打ち合わせでも、「今だけでなく、10年後・20年後も同じ家で暮らせるか」という視点で平屋を検討される方が多くいらっしゃいます。

また、ワンフロアで生活が完結することで、家族との距離感が近くなりやすい点も特徴です。必要以上に干渉しない一方で、気配は感じられる。そのバランスが、子育て世帯からも支持される理由のひとつです。

一方で、平屋ならではの注意点もあります。まずは敷地条件。建物を横に広げる分、土地の形状や建ぺい率の影響を受けやすくなります。むぎくらでは、土地の仕入れ段階から「この土地でどんな建物が成立するか」を一緒に整理することを大切にしています。

もうひとつは、採光とプライバシーの確保です。周囲に住宅が多いエリアでは、窓の位置や中庭、天井高さなどの工夫が欠かせません。平屋は設計次第で、明るさと落ち着きを両立することができます。

平屋は「流行」ではなく、「暮らし方の選択肢のひとつ」。自分たちのライフスタイルや将来像に合っているかを丁寧に考えることが、後悔しない家づくりにつながります。